今回は、豊中市のお客様から、ダイキンのお掃除機能付きエアコンから突然水が漏れてきたというご相談です。

エアコンは2016年製の「AN63TRP-W」。3年前にもエアコンクリーニングをされていました。設置されているお部屋では以前タバコを吸われており、フィルターを触ると少し油っぽさもありました。

先に結論を書くと、今回の原因はドレンホースの先ではありません。室内機内部にあるドレンの排水口が、ヤニやホコリを含んだ茶褐色の汚れで完全に塞がっていました。

突然の水漏れが発生したダイキンAN63TRP-W
水漏れのご相談をいただいたダイキンのエアコンです。

今回のエアコンと症状

メーカー ダイキン
型番 AN63TRP-W
製造年 2016年
症状 突然、室内機から水が漏れた
使用環境 室内での喫煙歴あり
前回の洗浄 3年前にエアコンクリーニング済み
今回の作業 現場で壁から取り外して完全分解洗浄
確認した原因 室内機内部のドレン排水口の完全閉塞
ダイキンAN63TRP-Wの銘板 2016年製
型番はAN63TRP-W、2016年製のお掃除機能付きエアコンです。

まず、ドレンホースを外して確認

エアコンの水漏れでは、屋外へ伸びているドレンホースの詰まりがよく疑われます。

ところが今回は、室内機側でドレンホースを外しても水が落ちてきませんでした。室内機の中には水が残っているはずなのに、正規の排水口から出てこない。ここで、ホースの先ではなく、ドレンパンから排水口へ至るまでのどこかが詰まっている可能性が高くなりました。

室内機側でドレンホースを外して水漏れ原因を確認
ドレンホースを室内機側で外しても、水は出てきませんでした。

さらに室内機を少し傾けると、水はドレンの接続口からではなく、本体下部の別の隙間から垂れてきました。排水されなかった結露水が、本体内部に溜まっていた状態です。

室内機を傾けるとドレン接続口以外から水が漏れる状態
本体を傾けると、ドレン接続口とは別の場所から溜まった水が流れ出しました。

壁から外し、現場で完全分解

原因を確認し、内部をきちんと洗うため、室内機を壁から取り外し、そのまま現場で完全分解しました。

室内機を降ろすと、内部から袋に溜まるほどの残留水が出てきました。水も透明ではなく、黄褐色に濁っています。

壁から取り外したダイキンの室内機と据付板
室内機を壁から取り外し、現場で完全分解します。
室内機内部に溜まっていた黄褐色の水
本体内部には、これだけの水が排水されずに残っていました。

水漏れ原因は、完全に塞がったドレン穴

分解を進めて、原因がはっきりしました。

ドレンパンの端に、茶褐色の粘土状・ゼリー状の汚れが大量に溜まり、排水口を完全に塞いでいました。途中では緑色の異物も出てきましたが、正体については断定できません。

喫煙環境では、タバコのヤニを含んだベタつく汚れがエアコン内部へ入ります。そこへホコリや結露水が加わり、排水経路に溜まって固まったものと考えられます。

結露水は通常、ドレンパンから排水口へ入り、ドレンホースを通って屋外へ流れます。今回は入口そのものが塞がっていたため、ホースを外しても水が出ず、行き場を失った水が本体の別の隙間から室内へあふれていました。

ヤニとホコリを含む汚れで完全に詰まったドレン排水口
茶褐色の塊状汚れが排水口を完全に塞いでいました。今回の水漏れ原因です。
ドレン排水経路から出てきた緑色の異物
排水経路からは、緑色の異物も出てきました。

3年前に洗っていても、見えない奥は汚れていました

フィルターのホコリはそれほど多くありませんでした。しかし、分解していくと話が変わります。

熱交換器には茶色い筋状のヤニ汚れ。送風ファンの羽根には、ヤニとホコリが混ざったベージュ色の汚れが厚く付着していました。ファンを外した奥の通風路にも、黒い点状の汚れが広がっています。

ヤニとホコリが厚く付着したダイキンの送風ファン
送風ファンの羽根には、ヤニとホコリが混ざった汚れが厚く付いていました。

また、吹き出す風の向きを調整する風向板ユニットを外すと、普段は見えない内側や仕切り板、配線周辺にも汚れが付着していました。

風向板ユニットの内側に付着したカビとヤニ汚れ
風向板ユニットの内側も、点状のカビやヤニ汚れが広がっていました。

壁に付けたまま行う洗浄では、部品に隠れた裏側や電装品の近くへ自由に水を当てることはできません。3年前にクリーニングされていても、こうした場所には汚れが残り、さらに蓄積していきます。

一般的な洗浄と完全分解の洗浄範囲については、エアコン完全分解クリーニングの洗浄範囲と通常洗浄との違いでも詳しく紹介しています。

部品単位に分けて、洗える状態にする

完全分解では、送風ファン、ドレンパン、風向板ユニット、熱交換器などを個別に分離します。

送風ファンのモーターも樹脂カバーから取り外します。電装部品を安全に避けることで、通常は水をかけられないモーター周辺のカバーまで直接洗える。ここも完全分解の大きな強みです。

送風ファンモーターを樹脂カバーから分離した状態
モーターを分離することで、周囲の樹脂カバーも安全に洗浄できます。

熱交換器も本体から外し、表側だけでなく、折り重なった内側や裏側からも高圧洗浄します。部品の向きを変えながら水流を直接当てられるため、壁に付いたままでは届きにくい部分まで確認しながら洗えます。

本体から取り外した熱交換器を現場で高圧洗浄
単体にした熱交換器を、向きを変えながら表裏から高圧洗浄します。

外した部品は、形状に合わせて漬け置きやブラシ洗浄も行います。洗浄槽の水は、落ちたヤニや油汚れで真っ茶色になりました。見た目以上に、タバコ汚れが内部へ入り込んでいたことが分かります。

エアコン部品から落ちたヤニで茶色く濁った洗浄水
部品を洗うと、透明だった水がヤニ汚れで真っ茶色になりました。

排水口も送風ファンも、ここまできれいに

洗浄後は、ドレンパンを塞いでいた塊状の汚れがなくなり、排水口が完全に開通しました。

洗浄後に開通したドレンパンの排水口
完全に詰まっていたドレン排水口も、奥まで確認できる状態になりました。

送風ファンの羽根に付いていたベージュ色の汚れも落ち、黒い樹脂面が見える状態になりました。ファンの奥にある本体ケースと通風路も、部品を外した状態で洗浄しています。

洗浄後の送風ファンと本体ケース内部
洗浄後の送風ファン。ファンの奥にある通風路もきれいになりました。

熱交換器は、外側だけでなく折り重なった内側まで洗浄。金属のフィンが奥まで見える状態になりました。

洗浄後のダイキン熱交換器の内側
壁に付いたままでは洗いにくい、熱交換器の内側まで洗浄しました。

愛生クリーンサービスの完全分解については、大阪のエアコン完全分解クリーニングをご覧ください。

再設置後に水平と排水を確認

きれいになった部品を組み直し、室内機を元の位置へ再設置しました。

据付板を水平器で確認したところ、設置はほぼ水平で問題ありませんでした。つまり今回の水漏れは、本体の傾きによるものではありません。

最後に排水状態と運転状態を確認して、作業完了です。

据付板が水平であることを水平器で確認
据付板はほぼ水平。設置の傾きが水漏れ原因ではありませんでした。
完全分解洗浄後に再設置したダイキンAN63TRP-W
洗浄・再組立・再設置を終え、排水と試運転を確認しました。

ドレンホース先端の防虫キャップにも注意

今回は室内機内部の排水口が原因でしたが、別の水漏れ原因として注意したいのが、ドレンホース先端の防虫キャップです。

防虫キャップの細い隙間にホコリやゴミが溜まると、屋外へ排水できなくなります。ドレンホース内に水が溜まり、最終的に室内機側からあふれることがあります。

防虫キャップを付けている場合は、付けたまま忘れず、ときどき先端を外して詰まりがないか確認してください。

今回のまとめ

  • ダイキンAN63TRP-Wから突然水漏れが発生
  • ドレンホースを室内機側で外しても水が出なかった
  • 本体を傾けると、別の隙間から溜まった水が流れた
  • 原因は、ヤニやホコリを含む汚れによるドレン排水口の完全閉塞
  • 据付板はほぼ水平で、設置の傾きは原因ではなかった
  • 現場で壁から取り外し、部品単位まで完全分解して洗浄
  • 排水口を開通させ、再設置後に排水状態と運転状態を確認

エアコンの水漏れは、ドレンホースの先だけが詰まっているとは限りません。今回のように室内機内部の排水口そのものが塞がっていると、外からホースを吸引するだけでは原因を取り切れないことがあります。

水漏れを繰り返す、クリーニングしても内部の汚れが気になる、喫煙環境で長く使っているという場合は、壁から外して奥まで確認できる完全分解洗浄も選択肢の一つです。

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よくある質問

ドレンホースを掃除すれば、水漏れは直りますか?

屋外側のドレンホースが詰まっている場合は改善することがあります。ただし、今回のように室内機内部の排水口が塞がっている場合は、ホース側だけを掃除しても改善しません。

エアコンが水平でも水漏れしますか?

します。排水口やドレンホースの詰まり、ドレンパンの汚れ、部品の割れなど、水漏れには複数の原因があります。今回は水平に設置されていましたが、排水口の完全閉塞によって水漏れしていました。

3年前にクリーニングしていても、これほど汚れますか?

使用時間やお部屋の環境によって変わります。喫煙環境では、ヤニを含むベタついた汚れがホコリを抱え込みやすく、内部や排水経路に蓄積することがあります。

完全分解では、一般的な洗浄と何が違いますか?

室内機を壁から取り外し、送風ファン、ドレンパン、風向板ユニット、熱交換器などを分離します。電装品を避けながら、部品の裏側やモーター周辺のカバー、熱交換器の内側まで目視して洗浄できる点が違います。

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