兵庫県伊丹市のお客様からご依頼をいただき、お伺いしました。

日立の凍結洗浄を搭載した機種で、最近よくご注文をいただく機種になります。最近の日立のお掃除機能付きのエアコンには凍結洗浄と呼ばれる機能が付いており、CMでも紹介されているため、皆さんご存知かと思います。

凍結洗浄とは、熱交換器を急速に冷やして霜をつけ、その後急速に温めることで霜を解凍し、その水で熱交換器を洗い流す機能です。いつも感じることですが、比較的この機能はうまく機能しているな、と思います(ただし、ホコリが見えない程度の機能で、ニオイやカビの発生を完全に防ぐわけではありません)。

しかし問題なのは、ファンロボというファンを清掃するために付いたブラシです。ファンの汚れを取ることはできますが、そのブラシ自体の汚れを取る機能が弱いため、ブラシが汚れたままになってしまいます。その汚れたブラシがまたファンに付着してしまうため、効果が半減してしまいます。ブラシを内部で回転させ、凍結洗浄で出た水で洗い流すという理論ですが、これがうまく機能していないのでは、と感じます。

日立 ファンロボ

(こちらがファンロボのブラシです。汚れていますよね。)

しかしそれが完璧に機能するなら、エアコンクリーニングは不要になるはずですが、実際にはそうはいきません。今回もお客様に説明し、取り外して処分させていただきます。

いつもこの話になりますが、お掃除機能付きのエアコンとノーマルエアコン、それぞれにはメリットとデメリットがありますね。

また、こちらの五年前に購入、3度の一般的なエアコンクリーニングをされたそうで、
分解してみたところ、やはりエアコンクリーニングの弊害である特徴がありました。
・熱交換器の裏が汚れている。
ファンに洗浄機をかけて回転させますので、汚れがエアコンの内部で飛び散り熱交換器の裏側に付着します。その汚れがカビが増殖するのは想像できますね。

・内部が錆びている。
熱交換器のサビは、どんなエアコンでも見受けられますが、エアコンクリーニング業者の使用する洗剤の種類にも影響されますが、
通常よりもサビています。これは内部にかけた洗剤をしっかり洗い流せないからと推測します。
吹き出し口の風向きを調整するモーターもサビていました。これは日立のエアコンは壁掛けのエアコンクリーニングですと、ドレンパンを外すことができませんので
水濡れを防ぐ養生も限界があり、洗剤が付着したままになったものかと思います。故障、発火しないものなのでしょうか。

錆びたモーター


また、ファンを動かすモーターとファンも固着しており、分離することができずに濡れないようにして洗浄。残念ですが納得のいく洗浄ができませんでした。
これもエアコンクリーニングの洗剤の影響では?と疑っております。

通常より時間はかかってしまいましたが、中を直接みて頂き、汚れ具合も洗浄後も確認いただいたので満足していただけたのでは。

この度はご注文いただき、ありがとうございました。

2023.11.3